12月14日は、赤穂浪士の吉良邸討ち入りの日でした。跡地である本所松坂町公園では、両国連合町会など、ご関係の多くの方々のご出席で、第67回の義士祭が行われました。やはり討ち入り当日ということもあり、観光客と思しき方々が周辺をよく歩いていました。
また、9日・10日には、数十年続く毎年恒例の元禄市が行われました。こちらも例年通り多くの方々で賑わっていました。以前に地元の方から元禄市の始まった当時のお話を聞かせていただいたことがあるのですが、お酒の席だったこともあり、ざっくりとしたあらすじしか覚えていません。来年までにもう一度教えていただいて、おさらいしておこうと思っています。

 墨田区には、本所松坂町公園や回向院、勝海舟生誕の地、墨堤の桜、東京都慰霊堂など、江戸時代から近現代までの名所旧跡が数多くあります。東京スカイツリーの建設を契機に、「国際観光都市」を目指すとしてこれらの活用を考えて、各種の観光施策を行ってきましたが、なかなか期待通りにはなっていない現状です。
 
なにか良いきっかけはないものかと考えていたところ、松島みどり代議士から「日本遺産」の制度の紹介がありました。
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/
詳しくはこちらのHPにある通りですが、日本遺産に認定されると、文化庁や観光庁から各種のサポートが受けられ、観光客の入込数も増加するようです。活用できると観光の活性化につながるかもしれません。

しかし、墨田区で核となるような名所旧跡は戦災で焼けてしまっており、単独での認定は難しそうです。申請主体が都道府県になるようなので、東京都との関係が必要になってきますが、複数の自治体の共同で登録もできるようなので、例えば「江戸時代から近現代にかけての隅田川の物語」のようなストーリーで、台東・荒川・中央・江東・墨田の両岸5区で連携したら可能性があるのではないかと思います。墨田区は台東区と観光について連携協定を結んだところですので、きっかけにできるのではないでしょうか。ある程度広域的な連携によって、お互いの区を観光客が行き来することでそれぞれの活性化にもつながると思います。

現在日本遺産は54件認定されており、政府は平成32年度までに100件認定するとのことです。しかし、現在東京都で認定に向けて動いているのは国分寺市と国立市が共同で行っている1件のみです。400年以上日本の中心地である東京23区で1件もないというのは寂しい限りだと思いますので、ぜひとも動いてもらいたいものです。